IoTプラットフォームとは
弊社が考えるIoTプラットフォームとは、つながるセンサーや用途に限定せずIoTシステムを実現するための大切な機能を提供しているサービスの集合と考えています。お客様がIoTシステムやIoTサービスを実現する上で共通するさまざまな問題を解決するための機能が提供されており、これによりお客様がIoTシステムを安く構築できるとともに、簡単にIoTサービスを利用することができます。
水平型IoTシステムアーキテクチャ
世の中に存在する多種多様なセンサー群(PLCやロガーを含む)から取得するIoTデータを、様々なゲートウェイ機器やネットワークを通じて集約、用途に応じた様々なアプリケーションとつなぐことができることで初めて、お客様は自身が望む形でIoTサービスの恩恵を享けることができます。そこで重要になってくるのがIoTプラットフォームです。IoTプラットフォームを軸にすることで、自由度の高い水平型のIoTシステムを構築することが容易となります。
IoTデータライフサイクル
IoTデータをはじめとするビッグデータから有用な知見を得るためには、データの収集、管理、可視化、分析(評価)という一連の流れである「データのPDCAサイクル」を回し、仮説と検証を行っていくことが重要です。具体的には、センサーを使用して必要とするデータを適切なタイミングで取得し、その取得データをもれなく、効率的に格納管理し、さらに人が理解できる形で様々な軸から可視化すると同時に、適切なアルゴリズムを用いて分析・評価を行うというサイクルを繰り返す流れになります。ユニバーサルIoTプラットフォーム「SensorCorpus(センサーコーパス)」は、このサイクルを効率的に回すためのデータ基盤として設計されています。
ユニバーサルIoTプラットフォーム「SensorCorpus」
今後爆発的に増えていく多種多様なIoTデータを効率的に管理(収集、蓄積、加工・整形、正規化、リアルタイム処理等)するために設計/開発された、ソフトウェアプラットフォームです。IoTシステム構築のための時間やコストを大幅に削減することが可能です。PoCから大規模IoTシステムまで、システム規模や適用範囲の拡大に合わせて柔軟にシステム拡張することができ、様々なアプリケーション(AI/BI等)ともAPIで連携することが可能です。
SensorCorpusの5フリー
SensorCorpusはお客様がお望みの様々なデバイスや環境に対応可能です。IoTをベストな組み合わせで実現することができます。様々なセンサー、ゲートウェイ、データセンターやクラウド環境、通信ネットワーク、表示デバイスを、ご希望に合わせてお使いいただけます。
- センサー、ゲートウェイの種類を問いません(センサー・ゲートウェイフリー)
- データセンター環境、クラウド環境を問いません(データセンター・クラウド環境
フリー) - 通信ネットワークの種類、キャリアを問いません(通信ネットワークフリー)
- 表示デバイスを問いません(表示デバイスフリー)
- スモールスタートから大規模システムまで規模を問いません(スケールフリー)
レイアウト自由なビジュアルダッシュボード機能
センサーからのさまざまな情報をさまざまな形式で表示することが可能となります。レイアウトにパーツを張り付けて、利用者毎に適切なダッシュボードを作成する事ができます。
アラート機能
SensorCorpusは、設定された条件(しきい値など)をもとに通知を行うことができます。ここでの条件は複数センサーによる複合条件も設定できます。さらに条件を満たした場合の回数や通知間隔を設定して通知することも可能です
通知方法としてメールによる送信が可能です。それ以外にもSMSやTwitterなどのSNSへの通知、制御機器へコマンド送信を行うことが可能です。
センサープロファイリング
各メーカーで製造されているセンサーの種類は多種多様で、その仕様、属性情報等のメタデータの標準化が細部まで十分になされていません。IoTのシステムを構築するためには、センサーの比較選択は避けて通れず、センサーの仕様、属性情報等のカタログの標準化、一元化は利便性に直結します。SensorCorpusではセンサーやゲートウェイ等の機器情報を管理プロファイルとして効率的に管理する仕組みを提供します。
IoTデータクレンジング
センサー情報は元はアナログ情報なので、欠損や異常値が頻発します。またデータ活用においては時刻の同期を取る事は非常に重要となります。SensorCorpusでは、これらのデータを補正するデータクレンジング機能を提供しています。
リアルタイム演算処理(仮想センサー)
SensorCorpusでは、センサーデータをリアルタイムに演算し、適切な値に変換・処理することが可能です。
- センサーデータの加工:センサーデータの単位変換を行ったり(例、摂氏から華氏へ)、複数種類のセンサーデータから別の指数を生成します(例:湿度、日射、温度データから熱中症対策の暑さ指数を自動生成)。
- センサーデータの集約:同じ種類に属する大量のセンサーデータを集約することで、平均値や閾値を自動生成し、異常検知の信頼性を向上させます。
- センサーデータの分割:条件分岐により、データの選別を行ったり、データ経路の変更を行う等、特定条件下での状況判断を行います。
- アルゴリズムの実装:上記1∼3を組み合わせる個別アルゴリズムを実装することができます。
エッジ・クラウド連携
SensorCorpusでは、エッジ(Gateway側)とクラウドで以下の機能を連携します。
- エッジ側でデータを前処理し、必要なデータだけをクラウドに送信します。
- エッジ側でリアルタイムのフィードバック、フィードフォワード制御を行います。
- エッジ・クラウド相互通信で協調分散を行います。
NoSQLの採用
IoTのデータは従来のテキストや画像等のデータと異なり、様々な単位の物理量を持つ非定型のデータになります。したがって収集するデータの属性情報を最初から決めることは難しく、様々な種類の単位を有するデータの管理を行うデータベースが必要となります。また、IoTのデータは業務データと違い、そのデータ自身を更新したり削除したりする必要がなく、排他制御(トランザクション)処理も通常必要ありません。その代り、大量の測定データが時系列で刻々とデータベースに格納され、様々な形態で利用されます。
IoTで必要とされるデータベースの要件は以下のとおりです。
- 様々な物理単位を含むデータ(温度、音量、光量、振動など)を適切に管理できる仕組みを有する
- 高速にデータを入力(挿入)できるメカニズムを有する
- 急激なデータの増加に応じたスケールアウトが可能
SensorCorpusではこの要件を満たす最良のデータベースとしてNoSQLを採用しています。
IoTセキュリティフレームワーク
IoTデータの取り扱いには、従来のセキュリティの考え方に加え、センサーの盗難、乗っ取り、詐称等のIoT固有の新しいセキュリティの考え方が必要になっ
てきます。また、取得したIoTデータの二次利用提供や統計情報公開のためには匿名化処理が必要となってきます。
SensorCorpusはこれら新しいセキュリティ概念を具現化するための次の図のIoTセキュリティフレームワークに基づき各機能が実装されています。
IoTサービスAPI
ネット時代においてはサービスが相互にAPIを通じてデータ連携をすることで、それぞれのサービスの付加価値が高まります。また、APIの公開はデバイス側のソフトウェア開発者の生産性向上に有効です。SensorCorpusではデータ入出力、ダッシュボード、分析、通知、オープンデータ連携、制御等IoTサービス活用のための様々なAPIを提供します。将来、APIの公開を通じて積極的にオープンイノベーションを推進していきます。
アーキテクチャー
SensorCorpusのアーキテクチャーは以下の通りです。
フレームワーク
SensorCorpusのフレームワークは以下の通りです。